スクリーンリーダーでSkype


(注意:以下は、このページを作成した2017年時点での情報です。現在、これらはほとんど役に立たなくなってしまいました。Skypeのバージョンは8になり、操作方法が大きく変更されました。また、Windows10でのみ使用できるストアアプリ版のSkypeも公開されています。このストアアプリ版においても、ここで紹介する操作はほとんどできません。
しかし、これらの新しいSkypeは必ずしもスクリーンリーダー環境で使いやすいとは言いがたい状況です。Microsoft社のサポートが終了するまでSkype7を使い続けたい、このような考えをお持ちの視覚障害者は多いだろうと思います。そこで、情報としてはやや古くなってしまいましたが、Skype7の操作方法についての説明を以下に示します。)
ここでは、インターネット回線を使って無料で通話ができるソフト、「Skype」を、視覚障害者がスクリーンリーダーでの読み上げを頼りに使う方法を説明します。
なお、この情報は2017/03/14現在の情報ですので、今後、操作方法等が変更される場合があります。

Skypeとは?


「Skype(スカイプ)」は、インターネット回線を利用して、文字でのチャットや音声通話、ビデオ通話などができるソフトです。
同じようなソフトには、最近話題の「LINE」などがあります。
LINEは、スマートホンを使うことを前提に設計されていますが、Skypeはどちらかと言えばパソコン向けです。
現在、パソコンを利用する視覚障害者の間では、LineよりもSkypeを利用している方が多いと思われます。
Skypeの方が、スクリーンリーダーでも使いやすく設計されているからです。
現在、SkypeにはWindows版やMac版、iOS版、Android版などがありますが、ここではWindows版についての情報を、わかる範囲で掲載していきます。

ダウンロードとインストール

Skypeのホームページから、Skype7.41をダウンロードします。 ダウンロードしたファイルを開くと、環境によってはUACが表示されるかもしれません。
その際は[はい]を選択します。
すると、インストール時に使用する言語を選択するダイアログが表示されます。
日本語を選んで[同意する-次へ]を選択します。
次の画面では[Bingを検索エンジンに設定する]、[MSNをホームページにする]といったチェックボックスがありますので、お好みに会わせて変更します。はじめは、どちらにもチェックが入っています。
設定が終わったら[続行]を選択します。
自動的にインストールが行われ、Skypeが起動します。

サインイン


Skypeを初めて起動すると、サインイン画面が表示されます。
エディットボックスにSkype名を入力し、[サインイン]を選択します。
パスワードを入力するためのエディットボックスが表示されますので、入力して[サインイン]を選択します。
なお、まだSkypeアカウントを持っていない場合は[アカウントを作成]を選択し、画面の指示に従って操作します。

最初にした方が良い設定


スクリーンリーダーでSkypeを操作する場合、以下の設定を行うと便利です。
これで、初期設定は終了です。
なお、音声通話をする場合には、オーディオデバイスの設定を行っておいてください。

連絡先リストについて


[連絡先リスト]とは、いわゆる電話帳のように、自分が通話をしたい、あるいは文字チャットを開始したい相手を登録し、呼び出すときに使うリストです。
Alt+1で、連絡先リストにフォーカスを移動させることができます。
リスト内の項目を移動するには、上下のカーソルキーを押します。
1番上には検索ボックスがあります。ここは、Windows7から導入された[プログラムとファイルの検索]に似ています。
その下には[お気に入り 連絡先をここにドラッグ]という項目がありますが、これは触ったことが無いので詳細不明です。
その下には[全ての連絡先]などと表示される項目があります。ここでSpaceキーを押すとポップアップメニューが開き、連絡先リストに表示する項目を設定できます。[全て]、[Skype]、[オンライン]、[メッセンジャー]の中から1つを選択し、Enterキーでメニューを閉じます。
その下に、登録した連絡先のリストが表示されます。初めてSkypeを使用する場合は、[Echo / Sound Test Service]という項目だけが表示されているでしょう。
これは、オーディオデバイスの設定が正しく行われているかを確認するためのアカウントです。

[最近]について


Alt+2で、最近使った連絡先のリストを表示させることができます。
連絡先リストに似ていますが、[今日]、[昨日]などと、使った日時が表示されるのが特徴です。リストの最下部には、[以前のメッセージを表示]というリンクがあり、Enterキーでさらにふるい履歴を表示できます。

通話


次に、連絡先と通話をする方法を説明します。
まず、連絡先リストから通話をしたいユーザを選択します。
アプリケーションキー、またはShift+F10を押してコンテキストメニューを開きます。
[この連絡先と通話]を選択すると通話が始まります。

連絡先の追加


次に、連絡先リストにSkypeユーザを追加する方法を説明します。
連絡先リスト最上部にある[検索]のエディットボックスを選択します。
名前、メールアドレス、Skype名のいずれかを入力します。
下カーソルキーで[Skypeを検索]を選択してSpaceキーを押します。
検索結果から目的のゆーざを探し、アプリケーションキーでコンテキストメニューを開きます。
[連絡先の追加]を選択すると、連絡先リストにユーザが追加されます。

チャットの送受信をやってみる


連絡先リストからチャットを送信したいユーザを選び、Enterキーを押します。
すると、新しいウインドーが開き[ここにメッセージを入力]というエディットボックスにフォーカスが移動します。
内容を入力し、Enterキーを押すと送信されます。
相手からメッセージを受信すると効果音が鳴ります。
使用するスクリーンリーダーによっては、相手からのメッセージを自動的に読み上げます。
エディットボックスで上カーソルを押すと、[チャットコンテンツリスト]にフォーカスが移動します。このリストを使用して、過去に送受信したメッセージの内容を確認できます。

NVDAユーザーの皆さんへ


現在、Windows10以外の環境でNVDAとSkypeを併用すると、日本語がうまく入力できないという不具合があります。
たとえば、「か」と書くと、「kあ」と入力されてしまいます。
現在の所、メモ帳などのテキストエディタでメッセージを書き、それをコピーしてからSkypeに貼り付けるしか方法が無いようです。
もし、何か別のスクリーンリーダーをお持ちの場合は、そちらを使用してチャットをされることをおすすめします。

最後に


これが、Skype7の基本的な操作方法になります。
ファイルの送受信など、ここでは紹介できなかった機能がまだ幾つかあります。また、各スクリーンリーダーがどの程度Skypeに対応しているのかといった情報にも今回は触れていません。
Skypeについてのより詳しい情報は、Skypeのウェブサイト等をご参照ください。
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